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               西尾雅枝の年金メールマガジン 
            どんと来い!年金 NO.25          2006.09.1.
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■■■■■■■■■■■■目次■■■■■■■■■■■■
★年金ケーススタディ〜老齢厚生年金の繰下げ?〜
★年金トピックス〜年金基礎知識〜その23〜
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約20日間のご無沙汰です。お元気ですか?
もう新学期も始まり、朝夕の通勤電車に制服姿の中高生を見かける
ようになりましたね。
しかし、いつまでも暑いですね。これでは、体が持ちませんよね。
体調管理にはくれぐれもご留意を!
今回は、前回に続き、60歳以降も、そして65歳以降も働こう!という
意欲をお持ちの方の事例です。
 
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★年金ケーススタディ〜老齢厚生年金の繰下げ?〜
 
老齢基礎年金に「支給繰下げ」という制度があるのをご存知ですか?
老齢基礎年金は65歳からの支給ですが、これを66歳以降の受け取りたいと
申出する時まで、受け取るのを遅らせることで、繰下げた月に対して0.7%年金
額が増えるというものです。
この繰下げの制度が、65歳以降の老齢厚生年金にも取り入れられることになり
ました。
しかし、これは65歳前半の老齢厚生年金には適用されません。
その理由は、60歳〜65歳前に受け取る年金は65歳で権利が消滅する
有期年金だからです。
*この件に関しては、年金の基礎知識を見てくださいね。
 
さて、これからが、ケーススタディです。
 
幸雄さんは昭和18年生まれ、今年63歳です。ある会社の社長をしています
が、60歳代前半の老齢厚生年金の受給権を持っていますが、現役働いている
ため、年金は給与との支給調整のため、殆ど年金は受け取れない状態です。
 
65歳以降も現役続行の予定です。65歳以降働いている場合、多少緩やかに
なるものの、やはり給与と年金の調整はあります。
そこで、老齢基礎年金にある支給の繰下げ(年金を遅くもらうこと)を、幸雄さん
の老齢厚生年金でも出来ないかと考えています。
 
平成16年の年金改正で、平成19年4月から昭和17年4月2日以後生まれ
の人(平成19年4月2日以後に本来の老齢厚生年金を受け取ることの出来る
人)は、老齢厚生年金の繰下げもできるようになります。
 
老齢厚生年金を繰下げすると、老齢基礎年金と同じように繰下げた期間に応じ
て、年金額が増額されます。
老齢基礎年金の増額は1月あたり0.7%、多分ですが老齢厚生年金もこの
増額率が適用されるのではないかと思います。
 
幸雄さんは、この制度を利用しようと考えているのです。
 
ところがです!この繰下げの場合の増額率は、厚生年金全体が対象となるので
はなく、働いているために支給停止されている部分は除き、実際に支給されて
いる部分のみが増額の対象となるのです。
 
年金額 月額20万円とします。
【退職していて繰下げする場合】
増額率は、この20万円に対して適用されます。
 
【働きながら繰下げする場合】
1ヶ月の報酬が80万円としますと
20万円ー{(80万円+20万円ー48万円)÷2}=4万円(年金額支給額)
この場合、増額されるのは、4万円の部分に対してのみということになります。
 
これでは....と、幸雄さんは繰下げについて今もう一度検討をしています。
 
65歳以降も頑張って働いている人に、失礼な制度だと思いませんか?
 
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★年金トピックス〜年金基礎知識ーその23ー
 
老齢厚生年金は二つある?
 
1年以上の厚生年金の被保険者期間を持っていて、国民年金の受給期間を
満たしていると、生年月日でスタート時期は違いますが、60歳前半の厚生年金
所謂特別支給の老齢厚生年金(附則8条の老齢厚生年金という場合もあり)
受け取ることが出来ます。
 
ここで、ご注意を。この60歳代前半に受け取ることの出来る老齢厚生年金と、
65歳から受け取る厚生年金は別のものです。
受け手に取っては本来どうでもいいことなのですが、別のものだと理解しておいた
ほうが、65歳前と65歳後の年金の仕組みがどうして違うのか納得できます。
 
本来なら65歳からと決まった老齢厚生年金なのですが、決まったからといって
急にすっぱり65歳からにしてしまうと、老後の生活は厚生年金でと考えていた人
が困ってしまいます。
その経過的救済措置として生まれたのが、この60歳から65歳到達前までの
特別支給の老齢厚生年金なのです。
本来の年金の前に支給する、65歳で権利が消えてしまう年金なのです。
男性昭和36年4月1日生まれの人まで、女性は昭和41年4月1日生まれ
の人まで、60歳到達から65歳到達前まで段階的に支給開始時期を遅らせて
いって年金を支給するというものです。
 
支給される年金は
報酬比例部分 本来の厚生年金にあたる働いていた時代の給与に基づき支給
          される部分
定額部分    本来は国民年金の基礎年金部分にあたる部分で
          1676円(平成18年価額)×20歳から60歳の厚生年金に
          加入していた月数
となっています。
 
つまり、老齢基礎年金の部分も厚生年金からカバーされているわけですね。
この年金は、昨年から受け取ることが出来るようになる3ヶ月程前に裁定請求書
が送られてくることになりましたので、ついうっかり請求を忘れるということはなくなり
ました。
そして、この60歳代前半の厚生年金は、65歳到達で受給権が消滅し、
新たに本来の65歳からの老齢厚生年金の受給権が発生するのです。
この65歳からの年金ですが、改めて手続きをする必要はなく、該当者には
葉書が送られてきますので、返送さえすれば、65歳から老齢基礎年金+
本来の老齢厚生年金を受け取ることが出来ます。
 
 
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〜〜〜〜〜〜編集後記〜〜〜〜〜〜〜〜
私事ですが、明日2日からやっと遅い夏休みを
3日間いただき、善光寺にお参りにいけること
になりました。
嬉しいです!
では、9月10日にまた!
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