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               働くあなたの公的年金&保険
               知っ得情報 NO.111     2011.05.01.
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■■■■■■■■■■■■目次■■■■■■■■■■■■
★保険&年金基礎知識〜社会保障制度改革について〜
★トピックス〜年金の加入期間、各国比較〜
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いよいよ、ゴールデンウィークです。

 

今年の、ゴールデンウィークは、

いろいろなことを考える時間になりそうです。

 

今回は、社会保障制度改革について、

です。

 

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★保険&年金基礎知識〜社会保障制度改革について〜
 

政府が進める「社会保険と税の一体改革」の柱である

年金制度改革に関する厚労省原案かまとまり、

5月中旬にも「社会保障改革に関する集中検討会議」に提出されることに

なりました。

原案は、2段階に分けて年金制度の改革を行うもので、

1段階では、「現行制度の改善」を数年後の実現を目指し、

2段階は「新年金制度を創設」(時期は明示されていません)し、

年金制度の抜本的に変更するというものです。

 

●まずは、第一段階

1段階の「現行制度の改善」には、

1. パートで働く方への厚生年金の適用拡大

現行では、パートの方の加入条件は、

その会社の正社員として働く方の1日の労働時間が3/4以上、

1箇月の所定労働日数が3/4以上ある方となっています。

この条件を「週20時間以上働き、31日以上雇用されること」と緩めることにより、

将来の無年金や低年金への対策を強化するもの。

新たな条件は、現行雇用保険加入と同じ条件です。

 

2. 専業主婦(3号被保険者)から保険料徴収を検討

自営業者、また単身で厚生年金加入者と比べて不公平と批判がある制度

ですが、一定の保険料負担を求めることを検討するというものです。

 

3. 産前・産後休業期間も、厚生年金保険料を免除

現行は、育児休業期間のみ保険料免除でしたが、

新たに産前・産後休業期間も免除期間になれば、これは是非とも早期実現

をしてほしいと思います。

産前は健康保険から出産手当金が支給されるとはいえ、保険料支払いは

負担だったと思います。

事業主も負担免除になれば、少子化対策からも有効な方法だと思います。

 

4. 厚生年金と共済年金の一元化

これも以前から実施を検討されていた課題の一つでした。

異なる保険料率、遺族年金の給付要件などを、厚生年金の基準に合わせ、

両制度の積立金も一元化して運用するというものです。

共済年金には「転給制度」があります。

遺族年金を受け取っていらっしゃる方がお亡くなりになった場合、

厚生年金はそこで給付が終わるのですが、共済年金は次の方に

年金が移るという制度があります。

また、遺族年金を受け取ることが出来る子又は孫についても、

厚生年金は20歳未満で障害等級の1級若しくは2級に該当する状態にある

ことと、年齢制限があるのに対し、共済年金は障害の状況は同じですが、

年齢制限はありません。

また、2兆年ともいわれる共済組合への追加費用(税金)を削減することも

盛り込まれています。

 

5. 現役世代の高所得者への負担増

厚生年金の保険料は報酬に応じて徴収されるのですが、厚生年金の

最高標準報酬月額が605千円以上は、保険料額は99千円が

頭打ちで一律となります。

これは、将来の年金支払い額との兼ね合いがあったのでしょう。

健康保険保険料は1175千円が最高の標準報酬月額ですので。

この報酬限度額を引上げ、保険料負担を求めるもの。

また、高所得者の基礎年金(満額で、月66千円)を最大で1/2に減額も

検討するということです。

 

●西尾のひとこと

 まだまだあるのですが、今回の案に盛り込まれなかったものが、

支給開始年齢の引上げ。

これは、「一層の高齢化の進展が見込まれる場合の中長期的な課題」

として検討を先送りしたかたちになりました。

 

具体的な施策はこれからですが、大事な転換期です。

運用3号の二の舞にならないよう注意して経過を見守らなくてはと思います。

 

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★トピックス〜年金の加入期間、各国比較
 

今度の改革案では、議論が先送りのかたちになった受給開始年齢の各国

の状況ですか、アメリカは66歳、イギリスは、男性65歳、女性60歳。

 

但し、2046年までには男女とも68歳に引上げ。

ドイツは、65歳から。2029年までに67歳に引上げ。

フランスは60歳。

スウェーデンは、61歳以降本人が選択可となっています。

 

今、日本も段階的に65歳引上げの過渡期ですが、

年金受給に必要な加入期間等の条件から比較しても、

やはり日本の25年、満額受給は40年必要という厳しさは、

若い人たちが保険料の支払いをしないのもわかるような気がします。

 

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〜〜〜〜〜〜編集後記〜〜〜〜〜〜〜

 
九州に所用があり、2泊3日の旅をしました。
 
久しぶりに、兄や兄の家族の変わらぬ顔を見たり、
父母の墓前に花を供えたり、ささやかな旅行でしたが、
日常から離れて、心が解き放たれる思いがしました。
 
被災された方々が、日常を取り戻し、
旅行を楽しむことができるようになるまで、
どれだけの歳月が必要でしょうか。
 
一日も早い復興をこころから願っています。
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