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               働くあなたの公的年金&保険
               知っ得情報 NO.247              2017.03.15.
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★保険&年金基礎知識〜労働時間を考える〜

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今朝、通勤の道すがら、沈丁花の良い香りがしました。
四条大橋の街路灯の上で小鳥がさえずってました。

空気は冷たくても、もうすぐ春だと感じます。

今回は、労働時間の上限についてのお話です。

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★保険&年金基礎知識労働時間を考える

3月13日安倍首相は、経団連の榊原定征会長と連合の神津里季生会長と面会、
繁忙月の残業で「100時間未満」とすることを要請しました。
経団連の榊原会長は会議後記者団に
「首相の要請を重く受け止め、経済界として対応を決めたい」と述べました。
また、連合の神津会長は「労基法70年の歴史の中で非常に大きな改革だ」と語り
労使ともに首相の要請を受け入れる方針を事実上示しました。

月45時間を超える残業時間の特例は年6カ月までとし、
年720時間の枠内で「1カ月100時間」「2〜6カ月平均80時間」の上限を設ける
という方向性で、法制化がすすめられる見通しです。

現在まで、労働時間の上限については、どのように考えられていたのでしょうか?
今回は、それを考えてみたいと思います。

●現行法の中での、労働時間の上限
労働基準法では、原則1日の労働時間を8時間、週40時間を法定労働時間と定め、
その時間を越えた労働に関しては通常の賃金に加えて
割増
賃金を支払わなければならないとしています。
これが労働時間の原則です。
しかし、原則には例外がつきものです。

その例外が、36協定で、これは労使間で時間外と休日に関する協定を結ぶことにより
1日8時間を超えて労働させることができる、というものですが、
この協定には、労働時間の上限があります。
一般労働者の変形労働時間制等ではない場合で、
1週間 15時間
2週間  27時間
4週間  43時間
1カ月  45時間
2カ月  81時間
3カ月 120時間
1年  360時間 
となっています。

そして、またまた、この36協定にも例外があります。
それが「特別条項付き36協定」で、
臨時的に限度時間を超えて時間外労働を行わなければならない
特別の事情が予想される場合には、「特別条項付き36協定」を締結
することで、限度を超えて労働させることができる、というものです。
要件はあくまでも一時的なものであることと定められています。
これには、限度時間はありません。

このほかにも、変形労働時間制、裁量労働制、41条該当者等
1日8時間の制限を超えて働く、働き方があります。

●時間超え労働の実態調査
一方、厚生生労働省は3月13日に、
昨年11月に実施した「過重労働解消キャンペーン」における重点監督の
実施結果を公表しました。

今回の重点監督は、長時間の過重労働による過労死等に関する
労災請求のあった事業場や、若者の「使い捨て」が疑われる事業場など、
労働基準関係法令の違反が疑われる7,014事業場に対して集中的に実施したもので、
その結果、4,711事業場(全体の67.2%)で労働基準関係法令違反を確認し、
そのうち
2,773 事業場(39.5%)で違法な時間外労働が認められたため、
それらの事業場に対して、是正に向けた指導を行ったということです。


法令違反では労使協定の上限を超える残業をさせたり、
労使協定を結ばずに残業させたりする労基法32条違反が2773カ所と最多で、
業種別では、製造業が787カ所、運輸交通業が525カ所、商業が400カ所の順です。

●過労死ラインは
政府は平成28年10月7日に、過労死等防止対策推進法に基づき、
「平成27年度 我が国における過労死等の概要及び政府が過労死等の防止のために
講じた施策の状況」(以下、「過労死等防止対策白書」)を閣議決定しました。
「過労死等防止対策白書」は、平成26年に成立・施行された
過労死等防止対策推進法の第6条に基づき、国会に毎年報告を行う年次報告書です。

 (※) 「過労死等」とは・・・
業務における過重な負荷による脳血管疾患もしくは心臓疾患を原因とする死亡、
もしくは業務における強い心理的負荷による精神障害を原因とする自殺による死亡
またはこれらの脳血管疾患、心臓疾患、精神障害をいう。


この白書は、厚生労働省が、企業約1万社(回答は1743社)と労働者約2万人(同約19.583人)
を対象とする調査を実施し、まとめたものです。
この中で、1カ月間の残業時間が、労災認定の目安となり「過労死ライン」とされる
80時間を超えた正社員がいる企業は22.7%に上ると指摘しています。

過労死ラインを超える残業をしている正社員がいる企業の割合を業種別にみると、
最も高かったのは情報通信業で44.4%、
研究や専門的な技術サービスを提供する企業が40.5%、
運輸・郵便業が38.4%で続いています
同省は、いわゆるIT起業、研究機関、運送業等の
慢性的な人員不足や、予定外の仕事が突発的に発生することなどが多い企業に
残業が多く発生している、とみています。

また、企業の過労死、残業等についての意識はまだ徹底しておらず、
過労死等防止対策推進法について「概要を知っていた」とする企業は
38.1%となっています。
一方で、正社員の36.9%が高いストレスを抱えていることが判明しており、
業種では医療・福祉(41.6%)やサービス業(39.8%)において、顕著です。
正社員で自身の疲労の蓄積度について「高い」「非常に高い」とした人は32.8%で、
睡眠時間も45.6%が「足りていない」か「どちらかといえば足りていない」としています。
理由(複数回答)は「残業時間が長い」が最も多く、36.1%となっています。

長時間労働などの「勤務問題」を原因の一つとする自殺者は、
年間2千人を超える状況が続いています。
白書では過労死について
「労働時間や職場環境だけでなく、業界を取り巻く環境や労働者側の状況など多岐にわたる
要因の分析が必要」と指摘しています。

●西尾はこう考えます
この労働時間に関する法改正(労働時間の上限等に関する)は、衆議院で閉会中審査となっており、
成立にはもう少し時間がかかります。成立後、半年から1年後の施行となることが
予想され、早くとも平成30年4月以降の施行と思われます。
法において労働時間の上限を定める、企業側は過労死ラインの意識を高める、
これはとても重要なことです。
残業時間の削減に向けて様々な努力をしている企業さんも多くなって来ています。
人手不足の折から、「残業が多いから」という理由で退職される方もおいでですので。
しかし、忘れてならないのは、「働く人」のNOという勇気です。
長時間労働による労働災害は、法を定めた役所や会社が責められるべきですが、
労働災害が起こった場合、お金をもらっても失われた命や損なわれた心身の健康は
元には戻りません。
自分のことですので、
「これ以上働いたら自分の心身の健康が損なわれる」という危険ラインを意識し、
会社のしかるべき部署に相談する、健康診断を受診する、相談機関に相談する
ことが必要です。

一概に,残業100時間といいますが、月20日働くとして、月に100時間残業するとしたら、
毎日午後11時前には家に帰れません。
そんな人は、休日労働もしているはずで、自分の時間はほぼないはずです。

仕事をして、家に帰って家族とお話したりテレビを見たり本を読んだり、
休日はスポーツ観戦をしたり、USJに行ったり、ドライブをしたり
という「あたりまえ」の生活がなくなるのが、
残業100時間です。

いくら、一時的なものでも、残業100時間はきついと思うのですが。

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〜〜〜〜〜〜〜〜〜編集後記〜〜〜〜〜〜〜〜〜

この3月11日で、東日本大震災から6年目を迎えました。
今年の3月11日は土曜日でしたので、普段より朝ゆっくりしていましたところ、
テレビで、被災地の{さまざまな}今を特集番組を放映していました。
復興が進んで住民が歩き始めているところ、
津波被害からまだ復興が本格化していないところ、
原発事故被害でまだ無人の街、さまざまでした。

地震の直接的な被害で家屋や道路が破壊されたり、火事が発生した場合、
人的被害は除いて、町や地域の復興は、努力はもちろん必要ですが、
進んでゆきます。
しかし、津波被害、原発事故からの復興は、この復原能力が高い日本でも
とても困難な国家的事業だと思いました。

東日本大震災の巨大地震を引き起こした海域でも、地震の発生間隔が短くなる
傾向があるそうです。
そして、南海トラフでも地震の起こる可能性がある、また今不安視されていない
地域でも、地震が起きないとは断言できないのが、日本列島の恐いところだと
思います。

今すぐ原発を廃止にするのは現実的ではないのかもしれませんが、
原発は廃止する方向で、そして、もっとスローな日本にして行く
必要性があるのではないかと思います。

そんなに働かなくても、お金持ちじゃなくても、幸せな国にはできない
ものでしょうかね。


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