お寒くなりました。
紅白の出場者も発表され、
後は、年越しと
来る卯年を待つだけのような気がいたします。
が、その前に、忙しい12月が待っているのでしたね。
今回は、年金額の改定のお話です。
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年金額の改定があるかも!?というお話です。
毎日新聞によると、平成23年度の年金額か5年ぶりに引き下げられる
見通しとなったと報じています。
平成22年の物価指数が、基準となる平成17年を下回ることが
確実な状況となったためだそうです。
●年金額はどうやって決めるの?
年金額の決定に物価スライド制が導入されたのは昭和48年。
それまでは、年金額は、受給時に決定された額が生涯変更されませんでした。
しかし、生活を支える収入の大きな柱である年金額が生涯変更しないのでは、
実情に沿った老後保障としての価値がありませんでした。
その改善策として、物価に即した額の変更が可能となる制度の
導入がなされたのです。
当初は、総理府が作成する物価指数が年度平均(4月〜翌年3月)
5%を超えて変動した場合に、翌年から変動した比率に応じて
年金額の改定を行う仕組みでしたが、
上昇率が5%を超えない場合でも、諸般の事情を考慮して年金額の
実質的価値を維持するため特例的に実施されてきました。
昭和60年から物価指数基準を年平均(1月〜12月)に改定し、
平成元年より5%枠を外し、指数が変動した場合、変動利率に応じ、
変動した翌年から年金額については物価スライドによる改定が
自動的に行われるという「完全自動物価スライド制」に変わりました。
●現在の年金額は
指数の上がり下がりに連動し、額の改定が行われるのですが、
平成12年から3年間物価指数は下ったのですが、
特例措置により年金額は据え置きとされました。
ですので、今の支給額は物価スライドを適用した場合より高くなっています。
平成16年の法改正で、物価が上昇しても年金額は上げず据え置きとし、
物価が平成17年の水準を下回った場合に支給額を減らすこととしました。
今年10月の物価指数は、100.2で、
今年1月〜10月の全国消費者物価指数の平均が99.6。
支給額が減額されないためには、残り2箇月平均が101.7となる必要があり、
極めて厳しい状況にあり、
平成18年以来5年間据え置かれてきた老齢基礎年金の満額792,100円が
引き下げられる可能性が出てきました。
引き下げ額については、月額数百円程度との見通し。
他に収入の道がない高齢者にとっては、月額数百円程度といえど
年金額が下がるのは、厳しいことです。
年金給付は、保険料と国庫負担でまかなわれます。
現在の50%負担を維持するためには、2兆5千億円の確保が必要ですが、
頼みの綱の特別会計の「埋蔵金」も22年度で枯渇。
財務省はそのため、財務省は国庫負担36%へ引き下げることを
厚労省に提案しています。
負担減で厚労省は、年金制度への信頼が揺るぎかねないとして
反対の立場を唱えていますが、
年金制度への信頼は、
厚生年金保険料をグリンピア等の施設に無駄遣いしたこと、
過去のずさんな書類管理等で、すでに揺らいでいます。
給付率減だけで、これから、信頼が揺らぐというのはおおげさな気がします。
無い時は無い時なりの措置も必要です。
厚労省は、厚生年金保険料の過去の無駄使いの元凶である
グリンピア等の問題について、国民に対して、
一度も正式な報告やコメントを出してないように思います。
過去の過ちや不正についての原因究明の結果報告や、
正式な謝罪等の誠実な態度がみられないことのほうが、
信頼が揺らいでいる原因の一つでもあるような気がします。
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〜〜〜〜〜〜編集後記〜〜〜〜〜〜〜