祇園祭の山鉾巡行も終わり、
暑い暑い京都の夏、真っ盛りとなりました。
皆さま、暑さ負けには、十分ご注意を!
今回は、雇用保険の基本手当の受給額の基礎となる
「基本手当日額」のお話です。
今日から、失業した時の1日当たりの受給額が上ります。
引上げは平成18年以来ですので、5年ぶりとなります。
この受給額を「基本手当日額」といいます。
●賃金日額と基本手当日額
会社を辞める前の6箇月間の総支給額を180で割ったものが「賃金日額」で、
これにさらに給付率(50〜80%、賃金水準が低いほど給付率は高くなる)
をかけたものが、「基本手当日額」となり、在職中の「賃金日額」よりも更に
低くなります。
この基本手当日額は、退職時の年齢により
30歳未満
30歳以上45歳未満
45歳以上60歳未満
60歳以上65歳未満
と4つのゾーンに区分けされ、各々の基本手当日額の最高限度額が
決まっています。
今回は、234円から385円と年齢ゾーンにより幅はありますが、
引き上げられることになりました。
基本手当日額の最高限度額は、
45歳以上60歳未満の7505円が7890円に、
30歳未満の6145円が6455円へ、
最低日額は、全年齢ゾーンとも同じで、1600円から1864円になります。
新しい「基本手当日額」は、8月1日以降の支給額から変更されます。
すでに、基本手当を受けている方も、8月1日以降の認定日に返却される
受給資格者証に新しい日額が印字されることになっています。
●失業以外の雇用保険からの給付額が引き上げられます
変更になるのは、基本手当日額だけではありません。
・「高年齢雇用継続給付」の支給限度顔が、344,209円となります。
※支払いを受けた賃金額がこの額以上である時は、
継続給付は支給されません。
また、賃金と給付金の合計がこの額を超える場合は
上限額から賃金額を引いた額が給付額となります。
・「60歳到達時の賃金月額上限」が451,800円となります。
・「育児休業給付支給限度上限額」が、215,100円となります。
・介護休業の同上限額か172,080円となります。
また、額だけではなく、給付率も、再就職手当の基本手当日額の上限額
の引上げのみならず、給付日数を1/3以上残して就職した場合の給付率
も40%から50%へ、2/3残した場合は、50%から60%へと引き上げられることに
なります。
●西尾はこう思います
この引上げは、「賃金日額」の下限額の引上げなどを内容とする
「改正雇用保険法」が8月1日に施行されること、毎月勤労統計調査により
平成22年度の平均給与額が前年と比し0.3%上昇したことにともなうものです。
今年5月に労働基準局長、職業安定局長名て゛各都道府県労働局長宛
に出された文書には、
「わが国の雇用失業情勢は、依然として激しい状況にあり、また、非正規
労働者や長期失業者の割合が長期的に上昇する中で、雇用のセーフティー
ネットの充実を図ることが必要となっている。」と書かれてあります。
育児、介護で会社を休まざるを得ない場合のために、雇用保険からも給付
がありますが、給付を受ける場合の条件には、1年間の雇用保険資格が
必要となりこれは失業の場合の自己都合と同じです。
しかし、少子高齢化やセーフティネットの充実の観点から考えてみると、
育児、介護に関する給付の条件については、もう少し緩和されてもいいのでは
と思います。
〜〜〜〜〜〜編集後記〜〜〜〜〜〜〜
今回は、トピックスはお休みとさせていただきます。
ごめんなさい。
夏のお野菜がおいしくなりましたね。
お茄子も胡瓜も、まさに旬という感じです。
私の夏の一押しは、
お茄子と茗荷、それにおそうめんを入れたお味噌汁。
お茄子の優しい甘さ、茗荷のアクセントに、つるっとした
そうめんののど越し。
あつあつをいただくと、御飯がすすむこと、すすむこと。
夏の朝は、これに限ります。