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               働くあなたの公的年金&保険
               知っ得情報 NO.19        2007.07.01.
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■■■■■■■■■■■■目次■■■■■■■■■■■■
★保険&年金基礎知識〜厚生年金女性優遇の謎〜
★トピックス〜7月に決定される9月からの社会保険料〜
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参院選の大きな争点となる年金問題ですが
結局は,平成20年度に全受給者約3000万人、全加入者
約7000万人の計1億人に社会保険庁か詳細な年金加入履歴を
送付するという方向で収拾を図ることに落ち着きそうです。
 
社会に出てからずっと同じ仕事をなさっている方はともかくとして
ご年配の方で、過去の職歴があやふやになっておいでの方は
ご自分の生活の中の大きなイベントをキーポイントにして
思い出されるのが良い方法だと思います。
 
例えば、結婚は昭和48年だったけど、そのとき勤めていた
会社を辞めたっけ。えーとあの会社は?
長男誕生が昭和50年、暑い中会社を早退して
出生届を出しに行った、あの会社は中京にあったな?
と、云う感じです。
 
年金履歴が届いた場合、慌てないように、
今から、自分史のおさらいをしておきましょう。
 
今回の知っとく情報、読者さんからのご質問にお答えします。
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★保険&年金基礎知識〜厚生年金女性優遇の謎〜 
 
●一夫さんと邦子さんのケース
 一夫さんは昭和22年5月5日生まれ、そして奥様邦子さんも昭和22年
 4月20日の生まれ、お二人は同い年のご夫婦です。
 一夫さんは大学卒業後、ずっと同じ会社にお勤め。
 邦子さんも大学卒業後一夫さんと同じ会社に勤めていて、そこで一夫さんと
 知り合い結婚、30歳のときに退職、その後子育てが済んだ45歳で再就職
 今現在も働いています。
 60歳以降、一夫さんは65歳まで働く予定、邦子さんは退職し趣味の
 ガーデニングを楽しもうと思っています。
 60歳以降は、一夫さんの給与と年金がたより、そこで年金がどうなっているのか
 詳しく調べてみると...。
 
 ○一夫さんの年金は?
  60歳から厚生年金の報酬比例部分(本来の厚生年金に当たる部分)
  64歳から報酬比例部分に定額部分(基礎年金に当たる部分)が加算
  *定額部分支給開始から配偶者が65歳に達するまで支給される
    加給年金と配偶者特別加算ですが、一夫さん64歳の時点で
    邦子さんが既に240月以上の老齢厚生年金を受給しているため
    支給停止となります。
 ○邦子さんの年金は?
  60歳から報酬比例部分
  61歳から定額部分
  が支給されます。
  *邦子さんに定額部分が支給される61歳の時点で、一夫さんもまた
   240月以上の老齢厚生年金を受給しているため、加給年金
   及び配偶者特別加算は支給停止となります。
   もし、一夫さんの給与が多く(しかし年収850万円以下に限りますが)
   在職老齢年金が支給停止となっている場合には、邦子さん61歳から
   65歳まで、加給年金と配偶者特別加算の受給は可能です。
 
話がちょっと細かくなりすぎましたね。それはさておいて...。
  
○お二人からのご質問は、同い年生まれなのに、定額部分の支給が
  一夫さんは64歳、邦子さんは61歳、この差は何なの?というものです。
 
【西尾の回答】
厚生年金は平成13年の年金改正で60歳からの支給を65歳からの支給
へと支給開始年齢を引上げました。
しかし、急に65歳からと決定しても、60歳から年金を貰って生活しようと
計画していた60歳を目前に控えた人は困ります。
そこで、60歳から65歳まで支給開始年齢を段階的に引上げて行き
昭和36年生まれまでの人には、60歳〜65歳に達するまで経過措置
として厚生年金を支給しようというのが「特別支給の厚生年金」です。
昭和16年4月以前の人は60歳から満額の厚生年金が支給されました。
しかし、昭和16年4月2日〜18年4月1日に生まれた男性
報酬比例部分は60歳〜
定額部分は61歳から
という風に、順次定額部分の支給開始年齢が高くなってゆき、
昭和28年4月2日以降生まれの男性は、定額部分の支給はなく
報酬比例部分の支給開始も61歳となります。
そして昭和36年4月2日以降生まれの男性には「特別支給の老齢厚生年金」
は一切支給されず、本来の「老齢厚生年金」と「老齢基礎年金」が65歳から
支給されます。
女性については男性の生年マイナス5年で計算します。
女性が本来の65歳からの支給となるのは、昭和41年4月2日以降生まれの方
からです。
 
この5歳の差はどうしてついたのでしょうか?
 
実は年金大改正の行われた昭和61年前の旧厚生年金の時代に
そもそもの原因があるのです。
旧厚生年金時代、老齢厚生年金の支給開始年齢は
男性 60
女性 55
でした。
理由は、定年年齢が60歳に義務化されたのは平成10年です。
それまでは、60歳以前に退職するのが当たり前、特に昭和50年代
ぐらいまで女性は結婚退職が当たり前でした。
現に、昭和48年に私が就職した時、私の会社の男性定年年齢は55歳、
女性の定年は45歳でした。(勿論その後引上げられましたが)
支給開始年齢に5歳の差をつけたのは社会的弱者であった女性への
配慮だったのです。
昭和61年の年金改正で、女性も支給開始年齢を60歳に段階的に
近づける経過措置が採られました。
そして平成10年度女性の支給開始年齢もやっと60歳からになりました。
しかし、平成13年度に、男性と同じく支給開始年齢を60歳以降に
引上げる措置を開始するのはあまりに性急です。
 
そこで、女性は5年遅れの引き上げ、となったわけです。 
 
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★トピックス〜7月に決定される9月からの社会保険料〜
 
7月、会社員さんには嬉しいボーナスの季節です。
自分へのちょっとしたご褒美、そしてちょっとした贅沢、
厳しい季節前の冬のボーナスより可処分所得が大きい感じがして
楽しく使い道を考えた若い頃が私にもありました。
 
7月は、ボーナスシーズンでもありますが、社会保険(厚生・健保)に
ついては9月からの保険料を決定する大切な時期でもあります。
保険料はこうして決めるんです!というお話です。
 
●被保険者報酬月額算定基礎届の提出
 毎年、7月1日〜10日の間にこの届を厚生年金・健康保険
 に加入している会社の事業主は社会保険事務所に届けます。
 
 簡単にご説明しますと
 一人ひとりの社員の4月〜6月の三ヶ月間の給与を月数で割り、
 その金額を標準月額等級表に当てはめて標準報酬月額を決定
 します。
 もし給与支払い日数が17日未満の月があった場合、その月は
 分母・分子の両方から除きます。
 そして標準報酬月額に保険料率を掛けて、その半分ずつを
 会社と被保険者本人が負担します。
 この保険料額は9月から翌年の8月まで、よほど給与が変動しない限り
 適用されます。
 40歳以上の方はここに介護保険料もプラスされます。
 毎月毎月の給与が違うと保険料の計算が煩雑なのでこの方法を
 採っているのですね。
 
 この標準報酬月額等級表ですが厚生年金はそのまま
 そして健康保険は改正されまして以下のようになりました。
 
 健康保険 1級(58,000円)〜47級(1,210,000円)
   *従来 1級(98,000円)〜39級(980,000円)
 厚生年金   1級(98,000円)〜30級(620,000円)
 
つまり、健康保険は少しでも給与所得の多い人から沢山お金を貰いたい!
厚生年金は、沢山お金を貰ってもあとで高い年金を払うのは嫌だから
62万までにしとく!ということでしょうか?
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〜〜〜〜〜〜編集後記〜〜〜〜〜〜〜〜
私の事務所のある占出山町のそばに鉾町の
お囃子の練習所があります。
金曜の夜には、お囃子の練習の音が聞こえてくる
ようになりました。
 
もうすぐ祇園祭、吉符入り(諸準備打ち合わせ)の
ご案内が、お町内会から回ってきました。
さあ、今年も頑張って安産のお守り売りのご奉仕
をしよう!と思ってます。
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