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               働くあなたの公的年金&保険
               知っ得情報 NO.20         2007.07.15.
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■■■■■■■■■■■■目次■■■■■■■■■■■■
★保険&年金基礎知識〜時効についてその1〜
★トピックス〜年金時効特例法について〜
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いよいよ7月12日に参議院選挙の告示があり
選挙戦に突入しました。
台風、祇園祭、参院選挙とことの多い7月半ばです。
 
ところで、7月6日年金時効特例法が施行されました。
選挙前の施行というのも、微妙な感じですね。
 
今回は、年金や保険に付き物の時効について、
そしてトピックスでは、年金時効特例法について
取り上げます。
 
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★保険&年金基礎知識〜時効についてその1〜 
 
●時効とは?
 法律で、一定の事実状態が一定期間継続した場合に、
 真実の権利関係に合致するかどうかを問わずに、その事実状態を尊重して
 権利の取得・喪失という法律効果を認める制度。
 法律上、刑法以外では、取得時効と消滅時効があります。
 保険や年金で問題となるのは、ほとんどが消滅時効ですね。
 
●では、どんな時効があるの?
 ・まずは、労働基準法上の時効
  *年金や保険ではありませんが皆様の生活に密着しているものですので
    列挙しておきますね。
  賃金・災害補償・その他の請求権 2年間で消滅
   (その他には、休業手当、年次有給休暇の賃金、帰郷旅費等が含まれる)
  退職手当の請求権      5年間で消滅
  【例外】
   ただし、解雇予告手当は、事業主側の解雇の意思表示に際して
   支払われなければ、そもそも解雇の効力が発生せず、
   時効はない、という見解があります。
 ・労働者災害補償保険法(労災)上の時効
  療養・休業・介護・葬祭料等・各種前払金・二次健診の権利 2年で消滅
  障害の年金や一時金・遺族年金や一時金等を受ける権利   5年で消滅
  【例外】
   ただし、傷病年金・傷病補償年金は、政府の職権で支給決定がなされる
   ため、時効の問題はない。
 ・雇用保険法
  失業等給付を受ける権利 2年で消滅
  ただし、これは権利の消滅時効であって、雇用保険法の各種給付には
  支給申請期間と、いうものがあります。
  権利の消滅時効は2年でも、例えば求職者給付の基本手当で説明しますと
  90日の所定給付日数の場合としますと、離職の日の翌日から1年間以内に
  公共職業安定所に出頭、求職の申し込み、受給資格決定、そして肝心の
  所定給付日数90日間が、原則としてこの1年間に納まっていないと
  いけません。
  他にも給付の種類によって、支給申請の期間が違う場合がありますので
  要注意!です。
 ・健康保険法
  保険料の徴収・還付・保険給付を受ける権利 2年で消滅
 ・国民年金法
  年金を受ける権利 5年で消滅
  保険料の徴収・還付及び死亡一時金を受ける権利 2年で消滅
 ・厚生年金法
  保険給付(一時金も含めて)を受ける権利 5年で消滅
  保険料の徴収・還付を受ける権利 2年で消滅
 
●西尾の解説
 つまりは、公的な年金や保険から給付を受ける権利は
 年金は5年、一時金やその他給付は2年(厚生年金は除く)
 と、云うことになります。
 では、その時効ですが、いつからスタート(起算日といいますが)
 するのでしょうか?
 大体は、保険事故(その保険給付の原因となった事柄)の翌日から
 起算して、というケースが多いのですが
 労災や健康保険では、特殊なケースもあります。
 
次回は、この起算日を中心にお話しますね。
  
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★トピックス〜年金時効特例法について〜
 
7月6日に施行されたこの法律ですが、ちょっと誤解を生じやすいので
簡単に解説したいと思います。
厚生年金・国民年金では上記でご説明したように、年金の時効は5年です。
 
その時効が撤廃されるというのが、この年金時効特例法ですが、
その対象はすべての年金について、というわけではありません。
年金記録が、訂正された場合に限るのです。
この法律の対象は
・既に年金記録が訂正されている場合
・今後訂正される場合
訂正される場合及びされた場合は、時効を撤廃し、過去の全期間分
の年金が支払われます。
老齢の年金だけでなく、遺族・障害・未支給の年金等
厚生年金・国民年金のすべての年金に適用されます。
 
年金等の請求をせず、時効を迎えてしまった場合などは、この
時効撤廃の対象とはなりません。
例えば....
60歳〜65歳の間に支給される特別支給の老齢年金等で、
自分には支給されないと勘違いして年金を請求せず5年が経過して
しまった場合などは対象とはなりません。
 
詳しくは、社会保険庁のページをご覧になってくださいね。
http://www.sia.go.jp/top/kaikaku/kiroku/070706.htm
 
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〜〜〜〜〜〜編集後記〜〜〜〜〜〜〜〜
本日15日は祇園祭の宵々山。
祇園祭は、夏の疫病や災害が少ないよう
神様にお願いするお祭りです。
もう、今回の台風で大きな被害が出ていますが
今年は、もうこれ以上大きな被害が出ませんように
お祈りするばかりです。
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