★〜A子の転職物語〜
A子は、大卒でホテル業に就職しました。現場のスタッフいわゆる制服組です。
仕事にも慣れ、自信を持った彼女は、もっと上をめざし、試験を受け
中規模の旅行関連業に転職しました。
*A子のいた会社は賃金が安く、もう少し給料がほしいと思っていたそうです。
そして、転職により「給料は、約3割アップ、
希望に燃えて向かった職場なのですが....。
●トイレの問題
ホテル業は、働くスタッフも多く、勿論、トイレは男女別々、清掃も専門の
スタッフが行います。
そんなこと、会社なら当然のこととA子は思っていました。
ですが、A子の転職先は、トイレは男女共用、清掃も当番制。
●着るものの問題
ホテル業の現場スタッフは当然制服があります。
職場までは、ジーンズにブルゾン、スニーカー。職場で制服&パンプスに
着替えればいいので、洋服代にお金はかかりません。
●ロッカールームの問題
ホテル業では当然、職場で私服から制服に着替えます。
そのため、男女別のロッカールームがあります。
でも、A子の転職先はずっと私服の職場ですから、着替えスペースはもちろん
男女別の休憩室などありません。
●食事の問題
ホテル業は24時間営業なので、スタッフ用従業員食堂があり
朝食、昼食、夕食、そして夜食が提供されます。
A子の転職先には食堂はなく、外食か、自分のデスクでお弁当かほか弁を
食べるしかありません。
●休日の問題
ホテル業は年中無休ですので、休みは交替シフト制です。
希望を出せば、用事のある日に休めて便利です。
以上がA子がホテル業で無意識に当然のこととして受け止めていたことが
転職してみて、当然ではなかったのだと気づいたことのあれこれです。
しかし、転職先にも慣れたA子、ホテル業とは違う、転職先のいいところにも
気がつきました。
1.職場がアットホーム
ホテル業とは違い、全員が同じ目的に向かい、協力して仕事をするので
アットホームで、心なごむ職場である。
2.業績によりボーナスが年4回
売り上げに応じて、年4回もボーナスがあった!
3.社員旅行は海外!
4.旅行休暇が年10日、旅行手当20万円
*ただし、詳細な旅行レポートの提出が義務付けられています。
5.旅行の知識が広がり、旅行好きにはすごいメリット
以上の点から、A子は、
転職は、いいことばかりとは限らない。
転職で何を失い、何を得るのか、
自分にとって失うものの価値と得るものの価値について
どっちが大切なのか、どっちがより重要なのかをじっくり考えてみる必要がある、
と悟ったそうです。
●西尾の解説
私は、ひとつの会社しか経験せず、自営業になりましたが、
それでも慣れるまで大変でした。
それは、あいさつです。
他のホテルでは違ったのかも知れませんが、
私の勤務していたホテルのあいさつは、
職場で勤務に就くとき、廊下でスタッフとすれ違う時
朝でも、昼でも、夜でも「おはようございます。」
でした。
慣れるまで、昼過ぎや夜に「おはようございます!」
と言ってしまい、慌てて言い直すことがたびたびでした。
いまでは、ちゃんとあいさつもできるようになりましたよ。