金曜までは6月とは思えない猛暑でしたが、今週中には梅雨入りしそうですね。

今回は、労災事故のお話です。

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★保険＆年金基礎知識～「労災事故」を考える～

このところ、職場での事故のご相談が多くなりました。
コロナが終息し、人の動きが盛んになり、働く場所も活気づいてきたことも
あるかもしれませんが、職場での事故には気を付けたいものです。
令和5年の労災事故の発生状況が公表されましたのでお知らせしますね。

●令和5年の労働災害発生状況は？
一言でいうと、死亡者数は過去最小、休業4日以上の死傷者数は3年連続で増加。
詳しく内訳を見ていきますと、
令和5年1月から12月までの労働災害による死亡者数は755人（前年比19人減）
※新型コロナウィルス感染症のり患によるものを除く。
休業4日以上の死傷者数は、135,371人（前年比3,016人増）と3年連続で増加しています。

●国や事業者の労働災害減少に向けての取り組みは？
労働災害を減少させるために、国、事業者、労働者等が重点的に取り組む事項を定めた
「第14次労働災害防止計画」では、令和9年までに、令和4年比で、
建設業・林業において死亡災害を15%以上
製造業における機械によるはさまれ・巻き込まれ死傷者数を5%以上
陸上貨物運送事業の死傷者数を5%以上
減少させることを目標としています。
計画の第二年度となる令和6年度は、目標の達成にむけ、労働者の作業行動に起因する
労働災害対策、高年齢者、多様な働き方への対応や外国人労働者の労働災害防止対策、
陸上貨物運送業、建設業,、製造業や林業への対策、労働者の健康確保対策、
化学物質による健康障害防止対策に取り組むとしています。

●労働災害の型別では？
件数の多い順に、
転倒　36,058人（前年比763人　2.2%増）
腰痛等の「動作の反動・無理な動作」　22,053人（前年比1.174人　5.6%増）
墜落・転落　203,758人（前年比138人　0.7%増）
となっています。
転倒が一番多いのです。

●西尾はこう思います
転倒事故は、どこでも起こりますし、存外に大けがも多いので要注意です。
京都労働局が、ゼロ災京都として、転倒事故事例集を公表しています。
その中に、以下のような記載があります。
「転倒」の危険は、誰もが経験しているもので、その防止策は、事業場の業種、
規模に関係なく取り組むことが必要です。
転倒のリスクは、高年齢者になるほど高くなりますので、高年齢者に配慮した災害防止
対策も重要です。
転倒災害防止対策が、作業性の向上につながり、経営上のメリットになると思われます。
として、事例を公開しています。
事例の一部を挙げますと
・食料品製造業　滑り止めシールを床に貼り防滑性を高めた。安全靴の着用。
・窯業　階段の滑り止め対策、ステップに着色しうっかりがないよう注意喚起
・金属製品製造業　冬季の通路の凍結防止のため歩行者用通路を透水性塗装に
・ゴム製品製造業　ハード面における転倒防止対策に加え、
　　　　　　　　　　　従業員の体力低下も転倒の原因の一つと考え、体幹トレーニング
　　　　　　　　　　　ハーフスクワット等を回覧で周知させ、空き時間や自宅で行うことを
　　　　　　　　　　　推奨。
などです。
働く人が自身で、体幹を鍛えなさいというのは、面白いと思います。

労災以外でも、転倒は怖いです。
朝のテレビ体操だけでもよいと思うので、私も頑張ろうと思いました。

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～～～～～～～～～編集後記～～～～～～～～～

NHKで（地上波でもBSでも）放映しているのですが、
名曲アルバムというミニ番組があります。
名曲に乗せて、その楽曲が発表された当時の背景や、その楽曲が
生まれた国の風景などが流れる心癒されるお勧め番組です。
少し前に、シェルブールの雨傘が取り上げられていました。
ミシェル・ルグラン作曲で、カトリーヌ・ドヌーヴ主演のミュージカル映画の
音楽です。
この映画のストーリーには、アルジェリア戦争が影を落としていて、
監督のジャック・ドゥミーは、当時のフランスの植民地主義、ブルジョワのモラル
等に、悲恋ミュージカルの形を取りながらも一石を投じたのだそうです。
フランスの港町シェルブールの美しい景色を背景に流れるこの
楽曲はとても心を打つものがありました。

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