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働くあなたの公的年金&保険
知っ得情報 NO.433 2025.04.15.
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★保険&年金基礎知識~家事使用人について~
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春はお天気が急変しがちですが、今年は特に暖かかったり寒かったり、
気温の乱高下が凄いです。
どうか体調にお気をつけください。
今回は、家事使用人のお話です。
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★保険&年金基礎知識~家事使用人について~
今、労災の適用範囲について、厚生労働省労働基準局の主催する
「労災保険制度の在り方に関する研究会」で検討がなされています。
今の労災保険制度では、家事使用人や一人親方は、その対象とされていません。
それでいいのか?ということが検討されているのです。
では、労災保険の適用範囲というのはどうなっているでしょうか?
●労災保険の適用範囲
労災保険法では、労災保険の適用範囲を
労働基準法の適用対象の労働者を保護の対象とし、その労働者を使用する
事業を適用事業としています。
※事業のほとんどは強制適用ですが、一部任意適用事業があります。
また、強制適用対象とはならない者のうち、業務の実態からみて労働者に準じて
保護するべきとする者のための特別加入制度があります。
この特別加入者には、中小事業主、一人親方、特定作業従事者があります。
それでは、労災の適用範囲から除外された人とはどのような人なのでしょうか?
●労災保険の適用範囲外の人とは?
労働者が適用対象ですから、原則として事業主は適用対象ではないのですが、
併せて事業主の同居の親族、法人役員、家事使用人は適用対象外です。
事業主でも、一人で建設業や運輸業に従事する方の場合、特別加入
という道があります。
また、同居親族、法人役員は労働者性が認められれば適用対象となる場合が
あります。、
家事使用人も、特別加入ができないわけではないのですが、働き方から言って
労働者とすべきでは?ということが検討されているのです。
●家事使用人とは?
令和7年1月8日公表の労働基準関係法制研究会報告書によれば、
家事使用人とは、個人宅に出向きその私家庭において、家事使用人を
使用する私人と直接労働契約を結び、その指示のもと家事一般に従事する
者である、とされています。
ただし、法人に雇われ、その役職員の家庭において、その家族の
指揮命令下で家事一般に従事する者を含む、ともされています。
これまで、家事使用人の働き方は、各事業における働き方とは異なる
ものであったため、労災保険の適用除外とされてきました。
しかし、現実として、住み込みの家事使用人という働き方は減少しており、
実質的な働き方は、一般の労働者と変わらなくなっています。
しかし、私人である家事使用人の雇い主に使用者責任を負わせ、
私事である家庭内に国家的な監督や規制を負わせることの是非
もあります。
上記を踏まえて、家事使用人に対して、労働基準法やそれ以外の
労働基準関係法制をどのように適用するかについて、履行確保の
あり方も含めた具体的な制度設計の検討が必要、と
この研究会では提言しています。
ここで、JPLのアンケート調査から家事使用人とされる人の
業務中の事故の実態をご紹介します。
●家事使用人の業務中の事故の実態
2023年のJPLの調査によれば、
「業務中(通勤時間を含む)に病気やけがなどをした経 験があるか」について
「はい(業務中の病気やけがなど の経験がある)」と回答した者は15.2%。
それらの者のうち「病気やけがなどの内容」(複数回 答)は、「骨折・ヒビ」( 「腰痛」 27.1%)、
「切傷」(26.4%)、 (26.4%)、「打撲」(24.4%)が他と比べ高い割合と なっています。
「けがの発生時点」(複数回答)は、「掃除中」 (29.7%) が最も高く、
次いで「通勤時」 (23.8%)、「調理中」(18.8%となっています。
家事使用人の業務中の病気やけがは、低い割合とは云えません。
家事使用人が、なぜ労災保険の特別加入をしないのか?という設問には
民間の保険に入っているからが57%,特別加入制度を知らなかったから
と答えた人が19.3%となっています。
●西尾はこう思います
ご承知のように、強制適用事業の場合、労災保険保険料は
事業主の全額負担です。
特別加入の場合は、加入者の全額負担となります。
強制適用の場合の保険料負担と比べて、決して安くはありません。
しかし、労災保険は、療養費の補償、休業補償、障害を負った場合の
補償、遺族補償と、民間の保険と比べて手厚いです。
家事使用人は、私人と私家庭における家事一般についての
労働契約を結んで働いているということになります。
家事一般には、炊事・掃除・洗濯だけではなく、家のメンテナンスや
簡単な補修、植木や庭の手入れ、植物の栽培、買物等多岐に
わたり、その労働者性は高いといえます。
労災の網から外れる人を少しでもなくす方向性で、この制度の
検討がなされるとよいと思います。
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~~~~~~~~~編集後記~~~~~~~~~
日本のエンターティンメント落語にはまっております。
先日、近くのホールで春風亭一之輔さんの落語会があり、
江戸落語を堪能しました。
独演会の場合、メインの落語家の落語2席とそのお弟子さんお話1席
ということが多いようです。
今回の落語会では、一之輔さんのお弟子さんではなくて、
今話題の二ツ目三遊亭ごはんつぶさんが1席「DJ寿限無」を
ご披露。
一之輔さんは勿論ですが、ごはんつぶさん、凄く面白かったです。
今の私の御贔屓は、一之輔さん、ごはんつぶさんに加えて、
音曲の桂小すみさんです。
隅田川組曲の、ラプラタ川のピラニアの塩焼き、秀逸です。
これだけでは、なにがなんだかおわかりにならないかと思いますが、
何かのチャンスで耳になさることがあれば、ぜひ!
お楽しみください。
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社会保険労務士法人西尾事務所
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西尾雅枝
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